第22章 晴美の半分でも聞き分けがよければ

橘礼子は平野順平と直接契約を結び、ひとまず1か月の補習を依頼することにした。

授業料は時間制で、1時間5万。

「どうしてあの子にそこまでしてあげるの?」

セレブは、橘礼子が雇用契約書にサインするのを見届けると、思わず眉をひそめた。

「礼子、何を考えてるの? 使用人の子どもでしょう。そこまで気を遣う価値なんてないわ」

「うちは、あの子にも自分の子と同じ扱いをしたいの」

橘礼子は淡々と言う。

「両親を亡くして、ひとりぼっちでかわいそうだもの。私が引き取るって決めた以上、責任を持って育てないと」

橘結衣もまた、紛れもなく自分の身から生まれた子だ。まったく気にしていない、なんてことは...

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